iPod?いえいえ、iPadです

かねてからの噂だったApple製タッチパネル端末がついに登場。今回はやけに事前のリークが多かったですが、無事予定通りの発表となったようです。最近は一般メディア(普通のニュース番組など)もよくこの手の話題を取り上げるような気がします。
しかし、なんというか、微妙なところを突いてきますね。ハード的には大きいiPhoneみたいな感じですが、立ち位置としては電子書籍端末とTablet PCの中間のように見受けられます。電子書籍端末の多くが電子ペーパーなのに対しこちらは液晶ですから*1、まあ本を読むには少々疲れるような気がしますが、ドキュメントビューワーとしては使いやすそう。論文を探して読んで勉強したり、あるいはPDFのマニュアル的なものを読みながらネットで調べつつ何かを使ったり。Tablet PC的な性格も持っているので、学生の書いたレポートに先生が赤でコメントをつけていくとか、教育市場にもいいかもです。教科書をPDFで売ってくれれば、全文検索もできて、書き込みもできて・・・と妄想。
動作もきびきびしているようです。スペック的にはApple A4なる独自のSoCで、クロック1GHzとまあふーんという感じですが、チューニングがうまいのでしょうか。iPhoneアプリがそのまま動くという点からしてコアはARM系かと推測しますが、さて。ただ、どうも動画を見る限り筆圧には対応していなさそうです。筆圧をつけたらちょっと性格の違うデバイスになってしまいそうな気もしますし、値段が値段だけに無理だったでしょうか。
その値段故にかなり物欲をそそりますが、日本でばりばり売れるかというと、そうでもないような気も。特に海外とは電子書籍の普及などで温度差がありますから、コンシューマー向けとしては新たな使い方の提案が必要であるように思われます。むしろ上記のような使い方を思い浮かべたときには、同じくらいのサイズの電子ペーパー採用ドキュメントビューワーがまだまだ高価ということもあり、ビジネス用に受けそうな気もします。
あと残念なのは、どうもiPhoneベースでマルチタスクに対応していなかったり、flashに対応していなかったりしそうな点。このあたりはまあメインメモリの増量などは必要かもしれませんが、iPhone OS 4.0あたりで実現されることを妄想しつつ。

*1:9.7インチXGALEDバックライトIPSパネルと、ハイグレード仕様なのは特筆すべきでしょう。ハードのコストのかなりの部分を占めそうです。ベンダーによっては多少ぎらつきがある可能性は否定できませんが。